魔導斬一刀流(まどうざんいっとうりゅう)

ミカヅチ、コンゴウが修めている架空の流派。二人の間では「魔導斬」と略される場合もある。
表上の名義は「浅井家我流抜刀居合術 魔導斬一刀流」と表示されているが、実際抜刀居合術のみではない。
よって正式名称は「浅井陰我流合戦剣体術 魔導斬一刀流」と、抜刀居合の名は抜けている。

「薩摩示現流」を大まかなベースに、コンゴウが修行旅にて培ってきた剣術・体術を凝縮させた
流派のため現時点で完成された技術ではなく、使う人間が個人で技を積み重ねてオリジナルを作っていく。
なのでコンゴウ、ミカヅチ両名の間でもどちらかは使えない技などが多々存在している。
主に使用される技は「兵法」と呼ばれ、似た技などの派生系には「○(漢数字)式」を付けることも。
また、体術のみで出される攻撃技は「外式」と付けられるのが多い

2名の使う刀には本来その操る者の名前が使用されている。
コンゴウの刀が真打「鬼金剛(おにこんごう)」、ミカヅチが後半まで使用していた打刀は無銘だが、
レイヴンに折られてから新たに真打「武御雷(たけみかづち)」を解放させ、「迅雷」の名を真のものとした。

使い手が2名しか存在していないが目録試しも存在している。
しかしその殆どが非人道的なものか人間業でクリアできるものではなく大体の人間は「無理」と言う。

本編で言われていた数例をあげるならば

・7.62mm機銃の1分捌き
弾丸の規格が7.62mmにカテゴライズされている初速や分間発射数の違う数種類の銃(自動小銃、機関銃)
をそれぞれ60秒間撃たれ続け、その全てを刀で捌ききる事。ちなみに銃から銃のインターバルは5秒。

・大型魔導兵器一刀両断
全高3メートル以上、クラスB以上の装甲強度(純ミスリルはAA、Bは一般の魔鉱石)を持つ魔導兵器を
一振りで真っ二つにする極限項目。これを修めることで光学兵器の光線をも斬り払いが可能

・魔導師100人斬り
ジパングは魔法文化が存在しないが魔力資質を持つ人間や、外国から来て闇商売をする魔法使いが居る。
ミカヅチ、コンゴウが行ったこの修練は、「刀一本で外来魔導師の闇機関を潰す」というもの。
「百人組み手の要領こそ我々の本領」という台詞は、これや本国の合戦を生き延びてきたからこそ



コンゴウ・ミカヅチ両名の共通技

威嚇・撹乱兵法
・夜眼(やがん)「獅子威(ししおどし)」「龍威(たつのおどし)」
「剣気」「闘気」「殺気」の3つを練り合わせ空気を重くし、相手に重圧をぶつける威嚇技。
直接叩き付けられた者は足が思うように動かなくなったり、寒気を覚え脂汗が滲み出るなどの症状が出る。
上記のうち「剣気」「殺気」を練るのが「獅子威」で、さらに「闘気」を練り合わせた「龍威」は
極限まで高めると自身の立つ地が陥没し、それに伴い衝撃波が発生するほどである。
よく使用者は顔が陰に隠れ眼が鈍く光るが、ミカヅチは青白くコンゴウは真紅である(原理は不明)。

・黄泉夜行(よみやこう)
縦横無尽な高速歩法で動き、あたかも分身しているように錯覚させる。
主に薄暗い場所や密集地帯との相性は抜群で、これと同時に剣撃を叩き込むことも可能

対空迎撃兵法
・飛翔閃(ひしょうせん)「隠密旋風(そよかぜ)」「大車輪」「外式・大車輪」
その名の如くモノを飛翔、飛ばすことで自身のリーチ外に攻撃を繰り出す中・遠距離戦闘術。
ナイフや折れた刃先を手裏剣のように飛ばす「隠密旋風」、刀をブーメランのように投げる「大車輪」
「外式」は納刀状態の刀を振り、鞘のみを回転させながら飛ばす技術。あまり使わない。

・斬波昇(ざんばしょう)「重(かさね)」
勢いよく踏み込んだ下段からの斬り上げで発生させる真空波で飛来するモノを打ち落とす剣技
自身が車輪の如く回転することで何度も連発して放つ事が可能。

・刀漏流止(とうろうながし)
「刀で攻撃を受け流す」技術の発展系。ミサイルなどの質量兵器を刀で受け流す際に外殻に傷を付け、
落とさずに空中で遠隔爆発を引き起こさせる。うまいこと相手との間で爆発させれば目眩ましとしても可

強行(障壁)突破兵法
・撃鉄(げきてつ)
壁等に思い切り刀を突き入れ、柄を蹴ることによって障壁を貫通・破壊させる技
名前の由来はリボルバーの撃鉄から。ただ切っ先が刃こぼれしやすい為あまり使いたくないらしい。
体術としても使用できる掌鎚「撃鉄外式」も存在する。

・「廻(かい)」「慟(どう)」
撹乱兵法「黄泉夜行」を使用した上での攻撃手段とされる一対多数の突破技。
「廻」は一定のルートを回り続け相手を細切れにする。ミズチ曰く「端から見ればミキサー」
「慟」は「廻」のように回らず、跳躍移動もつけ加えた電光石火の突撃技となっている。

・振跳(しんちょう)
魔導斬を修得する上での基本中の基本であり、現代武術最強の歩法。
ノーモーションから瞬く間に相手の懐に潜り込む事ができたり、数メートルの跳躍が可能。
アトランティスの魔法使いでも一部の人間が使用できる瞬発系技術「アクセルエッジ」は、
コンゴウが講師時代に振跳を見せ、それを模範に生まれたもの(でも振跳より遥かに遅い)。

抜刀兵法(奥義系剣術)
・有情閃(うじょうせん)
相手に苦痛を与える事無くその首を刎ねる「介錯の儀」にて使用される剣技
苦痛を与える以前に刀を握る事で恐怖感を与えさせてしまうため、抜刀はほぼノーモーションから
行い、相手の首を刎ねた後でようやく抜いた刀身が姿を現すという神速の剣。

・偽閃「神旋風(かみかぜ)」
「神速」と「だまし打ち」を兼ね備えた抜刀術。抜刀術の構えからそのまま引き抜くが、
数センチ抜いたところで一旦止まる。主に人質等が捕られていて、やむなく攻撃をキャンセル
せざるを得ない場合に用いるが、実際は「引き抜こうとして止められた時点で既に斬り終えている」。
斬り終えているのでそのまま納刀するが、その金属音を合図に斬った箇所が露わになる。

・斬鉄(ざんてつ)
魔導斬というよりは武人たるものの基本中の基本となる、割と初期に修得する抜刀術
既に抜刀された状態でも斬鉄という技は存在するが、こちらでいう斬鉄はどちらかといえば突撃技。
抜刀術の構えから振跳で相手の脇をすり抜けるように横薙ぎの一閃を叩き込む。
速度や振り方を調整することによって一対多数時に多数の目標を吹き飛ばすことも可能で、汎用性が高い。

・月詠(つくよみ)
極限の集中力をもって行われる詠み合いの剣
互いのリーチを保ったまま抜刀術の構えから微動だにせずじっとしているようにしか見えない。
使用者以外には、その状況から高い耳鳴りのような錯覚に陥るが、実はこの状況で使用者は攻撃している。
あまりにも目視できない速さで斬り合うため、抜刀時の音と剣と剣が弾かれた音が混ざってそう聞こえる。


ミカヅチ専用兵法
修行を重ね自らが編み出した兵法でコンゴウとの違いは「微量の魔力を使用した」魔力付与攻撃がある事。
(ただし本人曰く魔力値は無いに近いので、かくし味程度にしか使用していない)
気の流れを読むことで自然現象を味方にする場合が多く、一見かなりの魔力を使用した術を使っても
実際は大気中に存在する静電気や磁場エネルギー等を取り込んでいるだけである。

対空迎撃兵法
・電光石火(でんこうせっか)
刀身に大気中の磁場エネルギーを発生・蓄積・濃縮させ撃ち出す技
ダイ○ンガーがモデルだが飛距離が無く、撃ちだした際のエネルギー衝撃で射撃魔法を防ぐのに使用

・電光石火・重雷砲(じゅうらいほう)
ミカヅチが刀を使わない外式攻撃技で最も破壊力のある奥義技
「刀に乗せてもエネルギー飛ばないなら俺が飛ぶ」というトンデモ理論から編み出された。
「龍威」最大出力によって捻じ曲げた曇天から雷を発生させ、超上空から自分と一緒に叩き落とす。
迎撃兵法の電光石火からの派生だが、これについては先手必勝の一撃必殺技

・雷光円舞(らいこうえんぶ)
「外式・大車輪」の派生技。発生させた雷を纏わせた鞘を振り飛ばす技
雷付与がされている分普通の外式よりは威力があるが、でもはやり牽制くらいにしか使用されない

強行突破兵法
・鉄輪・大参画(てつのわ・だいさんかく)
剣術の太刀筋「袈裟」「右薙」「左切上」で大きな三角を描くように四肢を分断する剣技
主に二足歩行の生物・魔導兵器用の攻撃であり、相手によっては死ぬことなく生き地獄を味あわせる事も。

・雷脚振跳(らいきゃくしんちょう)
ミカヅチを象徴する兵法のひとつ。振跳を更に鋭くなるよう修練のち編み出した技
脚に雷を走らせ、脚の磁力と地面の磁力を捻じ曲げる事により自身を一瞬で目的地まで弾き飛ばす。
使用するとスタート地点の磁場が歪み、踏んでいた所は粉々に弾け飛ぶ。
ただし条件として、この技を使う場合は電気の通る金属製の場所に立っていないと使用ができない

抜刀兵法
・雷暴斬鉄(らいぼうざんてつ)
ミカヅチ版の斬鉄。名前が違うだけで特に通常の斬鉄と変わりはない
だが条件次第では雷脚振跳の使用で速度を底上げすることができる。

・禍・迅雷撃(まがつ・じんらいげき)
ミカヅチが最も得意とする奥義で、二つ名「迅雷」を象徴する攻撃技
雷脚振跳を使用するが更に踏み込みに全神経を集中させ、「絲の速度(脈拍4回半の1/10の速さ)」に近い
約1/8の速さで相手の懐に潜り込み、高密度の雷を纏わせた刀の抜刀で斬り伏せる奥義。
対人戦となれば「獅子威」との相性が良く、リーチも雷脚振跳で跳べる範囲とかなり長い
万が一仕留め切れなかった場合でも雷によるダメージ(麻痺効果など)がある。

秘奥義 ※ネタバレ反転
・雷重装「迅鎧真兄」(らいじゅうそう・じんがいまきょう)
ミカヅチがミズチの本当の兄であるため、己の命は本当の妹と共にあるために他の全てを捨てた姿
自身の魔心炉に含まれているほぼ全ての魔力を解放させ、全神経・筋肉に電流を流し込む。
発生した大容量の磁場エネルギーが周囲の金属を収縮・変形させ、ミカズチの全身を武人甲冑が纏う。
全身に張り巡らせた電流がミカヅチの身体能力を更に向上させ、重装備ながら神速の剣を振れるが、
これはあくまで全てを捨てたミカヅチが「刺し違えてでも相手を倒す」ために編み出したの決死の特攻術であり、
纏った鎧の解除、すなわち魔力が切れることであり当然それは「死」を意味する。


コンゴウ専用兵法
創始者コンゴウはミカヅチのように魔力を持たず、強化手術も受けていない生粋の人間であるため、
使う技に魔力付与はない。が、武人とされるコンゴウそのものが化け物じみた戦闘能力なので
繰り出す剣撃のほとんどが人間の物理限界を超えた離れ業のオンパレードとなっている。

隠密兵法
・百鬼夜行(ひゃっきやこう)
隠密兵法自体がコンゴウのみが使える兵法で、若き武者時代の修行で学んだ忍びの技術から得たもの。
暗闇や物体の影と同化して接近し寝首を掻く暗殺剣。主に「獅子威」を使用しながら使う。
影と同化したコンゴウがあたかもダルマ落としの如く足元から斬り刻むので、影に喰われるように見える。

威嚇・撹乱兵法
・夜叉笛(やしゃぶえ)「閂(かんぬき)」
「獅子威」の中にある「剣気」を更に増大させた威嚇技術
夜眼発動中に抜刀で空を斬り、剣気を最大にすることで抜刀時の剣に乗った衝撃波で相手の意識を刈り取る。
使いどころによってはこの技のみで戦を切り抜けることが可能だが、魔導兵器などには効かない。

抜刀兵法
・斬鉄「曲伸(きょくしん)」
通常の斬鉄のように移動をせずその場から動かないで使用できるコンゴウの斬鉄
真打の長いリーチとコンゴウの長い腕を最大限に生かし、抜刀術ながらその剣を鞭のようにしならせ
変幻自在の斬撃をする事が可能。名前の由来は「切っ先が曲がる・伸びる」というところから。
なお斬撃の際に微量のカマイタチが発生するため、有効範囲が3メートルくらいある。
格闘技でいうところの「フリッカージャブ」がモデルとなっている。

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